社会 知的財産・無形資産方針
サステナビリティ
基本方針
当社グループは、「Feel the earth.-地球を感じ、生きていく。」をスローガンに、地球を舞台に、スポーツを通じ、人生の豊かな時間を提供するライフタイム・スポーツ・カンパニーとして、自然とスポーツを愛する世界中の人々に貢献してまいります。このような考え方の下、市場優位性の追求、国内市場の活性化と健全化、海外市場の攻略、サステナビリティへの取り組みを行う上で、知的財産および無形資産を戦略的に活用し、企業価値の向上に貢献する活動を行ってまいります。
行動指針
「Wow!の種を育てて未来へ繋げる」
当社行動指針の1つである「Make it Wow! 自ら楽しみ、人生の新たな感動❞Wow!❞を世界中にとどける。」に則り、Wow!の種を育て、未来の知的財産・無形資産形成に繋げる活動を行ってまいります。
体制
当社はブランド認知度・信頼度・満足度のさらなる向上を目指し、市場の要請に応える独自の事業基盤を構築することを、経営戦略の柱として掲げています。ブランド価値の向上に向け、知的財産権を活用した模倣品対策の強化を進めており、法務部門と知的財産部門が一体となって外部の専門家との連携を密に行うことで、迅速かつ的確な対応を図っています。


海外関係会社との連携
当社は中期計画として“海外市場の攻略”を掲げています。世界4ブロック戦略を推進し、市場特性に適合した製品・サービスの提供を行うため、フィッシング事業においては世界のフィッシング市場の牽引とゴルフ事業においては世界観のあるブランディングの推進を目標に掲げております。今後、海外における活動の強化が必至となるため、知的財産部門としては、海外における模倣品対策の強化を行います。そのため、以下の活動を行ってまいります。
海外関係会社への模倣品対策研修実施
2024年度迄に米国、マレーシア、シンガポール、中国、韓国、ドイツ、イギリスで実施いたしました。今後も、更に模倣品対策の実行性を高めるべく新たな対象国を含めて継続的に実施してまいります。
展示会での模倣品対策パネルの展示
2024年度に参加した中国の展示会において模倣品対策に関するパネルを展示しました。また、展示会の主催者と連携し、主催者側で模倣品を排除するポスターを展示してもらう働きかけを行いました。今後も展示会において自社のパネル展示を行うと共に主催者との連携を図ってまいります。
グローブライドの事業を支える知的財産ストーリーから未来へ
1.フィッシング事業を支えるテクノロジーと知的財産ミックス戦略
IMZシリーズは、DAIWAテクノロジーINTELLIGENT MAGFORCE(ブレーキシステム)とDAIWA CONNECTING-SYSTEMの融合技術を備えた製品です。IMZシリーズは、特許権、意匠権及び商標権による知的財産ミックス戦略によりフィッシング事業を支えています。
これからも「DAIWAテクノロジー×DAIWAテクノロジー」により「 顧客と共に未来を創造する」DAIWA価値を創造し続けます。


特許権による保護
- 消費電力の少ない状態を維持可能な制御技術(特許第7307693号)
- 小型化や低コスト化可能な制動装置に関する技術(特許第7316244号)
- 釣履歴データ管理システムに関する技術(特許第7431125号)
- 他、多数の特許権
意匠権による保護
- リール本体のデザイン(意匠第1737225号)
- スプールのデザイン(意匠第1737226号)
商標権による保護
- IMZ
商標第6696526号、商標第6696528号
商標第6696529号 - INTELLIGENT MAGFORCE
商標第6545493号 - DAIWA CONNECTED
商標第6780990号 - DAIWAロゴ
商標第5236760号
※主要な国内知財権のみ表示(海外関連知財権も保有)
2.コア技術Ⅰ:飛ばしの技術のヒストリー
フィッシング事業を支えるルアー(疑似餌)をより遠くへ飛ばす「飛ばしの技術」は、①キャスティングブレーキ、②キャスティング抵抗、③データ制御の技術のイノベーションにより発展してきました。これらの技術を知的財産権で保護し、活用することで事業を支えてまいります。
- ①キャスティングブレーキ:釣糸の放出を制御する技術
接触から非接触(マグネット)へ、そしてマグネット制御技術をさらに進化 - ②キャスティング抵抗:釣糸の放出抵抗を軽減する技術
釣糸放出時のあらゆる抵抗を軽減し続けるイノベーション - ③データ制御
データの可視化技術をデジタル制御、ユーザーが進化させるイノベーション


3.コア技術Ⅱ:カーボン技術の進化ヒストリー
釣り竿の素材であるカーボン技術は、独自技術として継続的に進化を続け、当社はその技術を活かして製品を開発し続けています。当社のカーボン技術は、釣り竿のカーボン化技術に始まり、軽く強くをキーワードに様々な製品にカーボン化技術を応用することで発展してきました。また、AGSエアガイドシステム、CWSカーボンラッピングシステム(ガイド固定部)、ゴルフクラブシャフト、生活用品、産業用パイプ、アイスホッケースティックシャフト及びブレード等のあらゆる用途に、カーボンの特性を活かした基盤技術を展開してきました。これからも、様々な製品への応用を見据えた持続可能な基盤技術のイノベーションを支えてまいります。


グローブライドのブランド戦略
1.ブランド戦略Ⅰ
事業戦略の柱であるブランディングの推進、ブランド価値向上を目指し、国内及び海外のブランドの保護を行ってまいります。


2.ブランド戦略Ⅱ
ブランドアイデンティティの確立、ブランドの育成、ブランドの管理を強化し、ユーザーとの信頼関係を築き、企業価値の向上に努めます。「DAIWA」ブランドを中心とした世界市場の牽引、洗練された独自の世界観のあるブランディングの推進、ブランディングの最適化による企業価値向上のため、模倣品排除活動を強化してまいります。そのために、ECサイトのパトロール、税関・警察との連携を強化し、模倣品対策を行います。また、海外での模倣品対策は海外関係会社との連携が必須であり、海外関係会社への模倣品対策研修を実施してまいります。さらに、展示会において主催者側とも協力し、模倣品排除のためのパネル展示による啓蒙活動にも力を入れていきます。


重要経営指標に資する知的財産創出活動に向けて
当社は、「新・中期経営計画2026」において重要経営指標として「ROE12%以上」、「PBR1.0倍以上」を目標としています。この「ROE12%以上」という経営目標達成に向けた売上高当期純利益率の要素における取り組みとして、「魅力ある新製品の開発」への貢献を掲げています。魅力ある新製品の開発の過程で新たに創出された知的財産を積極的に権利化してまいります。
また、知的財産の創出を資産の形成と捉え、企業価値向上に寄与する知的財産の評価・整理を行い、適切な管理を実施していきます。そのために、知的財産管理データベースの充実を図り、製品と特許との紐づけを行ってまいります。
さらに、当社は「経営基盤の強化のため企業価値向上を支える人的資本経営の推進」を目標に掲げています。知的財産創出活動にあたり、業務の専門性に鑑み、人材育成にも力を入れてまいります。加えて、無形資産経営においては横串を入れた組織体制が必須であり、部門連携を強化し積極的なコミュニケーションを図るとともに、知的財産教育を行ってまいります。


→ 新製品開発の過程で新たに創出された知的財産を積極的に権利化。
「企業価値向上に寄与する知的財産の創出と管理」
→ 知的財産管理データベースの充実を図り、知的財産の評価・整理を推進し企業価値向上に寄与する資源の創造を目指す。