社会 人権の尊重

人権の尊重

グローブライドは、事業活動およびサプライチェーンに関わる、全てのステークホルダーの人権を尊重しています。「国際人権章典」及び国際労働機関(ILO)の「労働における基本的原則および権利に関するILO宣言」などの人権に関わる国際規範を支持・尊重するとともに、国連の「ビジネスと人権に関する国連指導原則」に従い人権尊重の取組みを推進しています。

2025年3月には、グローバルにビジネスを展開する当社グループの責任を踏まえ、当社グループに共通する『グローブライドグループ人権方針(以下、人権方針)』を策定いたしました。

【人権方針】

▶ グローブライドグループ人権方針(日本語・英語)

人権方針には、当社グループのすべての役員と従業員に適用されるだけでなく。当社グループの事業、製品またはサービスに関係するすべてのビジネスパートナー(サプライヤー含む)にも、人権方針を遵守し、人権尊重に努めることを求めています。
そのため、人権方針はグループ会社のHPやイントラネット、掲示物等で英語もしくは現地語に翻訳するなど周知しています。

推進体制

当社は、人権の尊重をサステナビリティ推進の重要課題(マテリアリティ)の一つとして捉えており、その推進にあたっては、専門家の助言を仰ぎながらサステナビリティ推進室を事務局に、人権尊重のための取り組みをプロジェクトとして推進しています。委員には、総務・人事や法務、グローバルリスクマネジメント部門に加え、生産部門や営業部門など、国内・海外ビジネスに関わる部門から主要な管理者を選抜しています。

また、これらの取り組みの進捗や主要な論点については、経営陣が参加する「サステナビリティ戦略会議」において確認・審議を行うとともに、ガバナンス上重要な事項については、必要に応じて「取締役会」における議案または報告事項として取り扱われ、カバナンスの枠組みのもとで監督が行われます。

このほか、人権に関する対応や課題は多岐にわたるため、労働安全衛生委員会や、調達・品質に関する部門、人権侵害やハラスメントに関する内部通報に関しては、総務、人事、コンプライアンスに関する部門と連携して取り組んでいます。

人権デュー・デリジェンスの取り組み

当社は、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に則り、人権方針の策定、人権への負の影響の特定、評価を実施し、人権リスクの軽減措置およびそのモニタリング、是正・苦情処理のメカニズムの構築を行い人権尊重の実践に取り組んでいます。

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人権への負の影響の特定、評価

当社では、2024年において、グループの事業活動および調達活動(自社ならびに調達・取引先等)により発生しうる人権への負の影響について、事業プロセスの一環として関係部門と連携しながら、特定・評価を行っています。

評価にあたっては、人権リスクの深刻度(重大性・影響範囲・回復可能性)および発生可能性の観点を踏まえて実施しています。

なお、国別・セクター別・産品別のリスクについては、経済産業省「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のための実務参照資料」の記載内容に加え、国際機関、政府、民間NGOが公表しているデータを参照しています。これらを基に、各国において重大なリスクとして指摘されている課題について、専門家によるリスト化および助言のもと分析を行っています。

その結果、自社において潜在的に発生しうる顕著な人権課題として、労働安全、長時間労働、ハラスメント、ジェンダーおよび差別、強制労働、児童労働等を特定しました。

また、調達・取引先においては、労働安全、長時間労働に加え、リスク国に所在するサプライヤー等も考慮し、強制労働や児童労働等についても潜在的な人権課題として認識・特定しております。

人権リスクの軽減措置と実効性評価の追跡対応

2025年は、取引実績のある1次サプライヤー515社(回収502社、回収率97.5%)に対してSAQ(Self-Assessment Questionnaire)を開始するとともに、グローブライドグループ人権方針に基づくガイドラインにより、人権方針ならびに顕著な人権課題に取り組むことへの理解促進を図っています。

  • SAQ送付先は「影響力」と「取引頻度」による事前評価(大・中・小)を実施し、ともに小のサプライヤーを除いています。

SAQの項目(11項目、質問数91)

  • リスク管理
  • 結社の自由と団体交渉権
  • 差別、暴力、ハラスメントの禁止
  • 公正な報酬
  • 労働時間
  • 労働安全衛生
  • 児童労働の禁止
  • 若年労働者の保護
  • 雇用契約の締結
  • 強制労働の禁止
  • 環境保護
  • 公正取引

今後は、SAQの回答の精査、フォローアップ調査を行いながら、リスクが高いと懸念されるサプライヤー等について、人権リスクの予防および改善に向けた追跡対応ならびに現地への監査の検討・対応を進めてまいります。

また、従業員については、SDGs研修をつうじた人権尊重に関する理解浸透のほか、ハラスメントやジェンダー・差別に関するコンプライアンス研修等を実施することによる意識醸成を高めるとともに、労働安全における啓蒙、安全巡視を実施強化するなど労災発生件数等をモニタリングし実効性の追跡評価をしています。

情報公開

当社はウェブサイト等を通じて、定期的に取り組み内容を公開していきます。
また、報告事業年度中(2024年4月~2025年3月)、人権侵害における重大な事案は発生しておりません。

苦情処理メカニズム

当社は、人権侵害する懸念や問題を含む苦情(職場におけるいじめや各種ハラスメントを含む)の受付・救済対応のための従業員を対象とした内部通報制度を整備しています。
また、従業員に限らず、当社グループ従業員やサプライヤーも含めた社外の関係者が利用できる苦情処理メカニズム(通報・相談窓口)も設置しており、人権に関する苦情や相談についても利用できる仕組みとして、その周知および適切な運用にも取り組んでおります。

通報者の匿名性は尊重され、通報内容は機密情報として取り扱うとともに、通報を理由とした不利益な取り扱いをしないことを明確に定めています。窓口となるグローブライドの専門組織は、通報内容を速やかに確認し、利用者本人の同意を得たうえで必要な調査を厳正に実施します。調査の結果、人権侵害を含む違反行為が確認された場合には、再発防止を含む適切な是正措置を講じることとしています。

▶ 通報・相談窓口(オンライン)

人権課題に関する声明・ガイドライン

当社は、潜在的に起こりうる顕著な人権課題を特に重要な社会的責務としてして認識し、改善・解決に向け取り組むとともに、サプライヤーへの声明・ガイドラインとして取りまとめ、ステークホルダーとの対話を通じた、持続的な社会に向けた取り組みを推進しています。

【サプライヤーへのガイドライン(一部抜粋)】
強制労働、児童労働の禁止、若年労働者の保護

(2)強制労働の禁止

  • いかなる形態の強制労働*1、債務労働、人身取引などの非人道的な労働環境に関与せず、またそれらを容認しないでください。
  • 労働者の移動の自由を尊重し、不合理な制限を設けないでください。
  • 労働者は自らの意思で就業し、合理的な通知期間 をもって自由に退職できることを保証してください。
  • 身分証の保管や保証金の徴収等、労働者の自由を制限する行為を行わないでください。
  • 採用にかかる費用は労働者に請求せず、雇用主が負担してください。

(3)児童労働の禁止および若年労働者の保護

  • 各国・地域における最低就業年齢に満たない児童の雇用に関与せず、またそれらを容認しないでください。
  • 若年労働者(18歳未満)を雇用する場合、時間外労働や危険有害業務への就業、深夜労働は禁止し、教育の機会を妨げないようにしてください。

過剰労働時間の削減、差別ハラスメント

(7)差別・暴力・ハラスメントの禁止

  • 採用、昇進、研修受講、その他職に関するすべての場面等において、性別、ジェンダー、年齢、信仰、人種、カースト、出生、社会的背景、障害、民族、出身国、国籍、労働組合・その他適法な組織への加入、政党加入や政治的意見、性的指向、家族的責任、家族的責任、婚姻状況、妊娠、罹病などを理由とするあらゆる差別に関与せず、またそれらを容認しないでください。
  • 労働者に対する暴力、性別による暴力、性的虐待、体罰などを禁止し、差別やハラスメントのない職場づくりに取り組んでください。

人権方針の浸透と従業員教育

2025年3月に人権方針を公開したことに伴い、当社グループの全ての役員および主要な管理者を対象に、人権方針策定の主旨・内容を軸に、国際的な人権動向を踏まえ事業活動やサプライチェーンにおいて人権尊重の観点から期待される役割について説明・教育を実施し、その理解と支持の醸成を図りました。

全従業員に対しては、イントラネットや代表取締役による全社会議での発信や、e-learning研修を通じて、人権方針の理解を深めることでの日常業務への定着化を図りました。

サプライヤーについても、SAQを通じて、人権に関する当社の考え方や期待事項を共有し、人権方針および関連する取組の周知を行っています。

今後も、役職や業務内容に応じた教育・啓発の継続と、サプライヤーを含むすべてのステークホルダーに向けた人権尊重の意識向上と実践を図ってまいります。

従業員の代表が会社経営に対話できる仕組み

当社では、従業員代表と会社経営が対話する仕組みとして、年に数回労使間で適正な労働環境・労働条件の実現に向け、労使一体となった取り組みを行っています。また従業員の健康と安全が重要な課題であるという共通認識のもと、意見の交換と調整を行っています。

ハラスメント・差別の禁止

当社では、⼈種、国籍、性別、宗教、信条、出⽣、年齢、⼼⾝の障がい、性的指向、社会的⾝分等を理由とする、あらゆる差別的取り扱いやハラスメントを禁止しています。これらの行為を明確に禁止することを社内規定等に定め全役職員に周知徹底しています。

従業員においては、SDGs研修やコンプライアンス分科会を中心に、ハラスメント・差別( ⼈種、国籍、性別、宗教、信条、出⽣、年齢、⼼⾝の障がい、性的指向、社会的⾝分等)に関する研修や理解度確認のためのミニテストを定期的に実施するとともに、メールマガジンの配信等を通じた継続的な意識啓発に取り組んでいます。
また、管理者に対しては、ハラスメント・差別の未然防止に加え、相談や申告を受けた際の初期対応、社内窓口への適切な報告・連携に関する理解の向上等を目的とした研修を適宜実施し、職場における健全で尊重ある環境づくりを推進しています。

過剰労働の禁止/適切な労働時間の管理

当社では、従業員の健康を守り、健康で安心して働ける職場の実現を目指して、労使が協力して労働時間の適正化に取り組んでいます。そのため、労働時間の正確な把握と管理を行うシステム勤怠管理システムを導入し、長時間労働者などの状況確認を行うなど、適正な労働時間管理に取り組んでいます。
長時間労働となった従業員に対しては産業医面談による健康状態の把握などを行い、上司への労働時間の削減指導を講じています。

児童労働・強制労働の禁止

グローブライドグループでは児童労働・強制労働を禁止しています。これらが発生しないよう、各事業所において各国の法令遵守を徹底するとともに、採用時においては公的書類における年齢確認や、書面における賃金・労働時間を提示するなど合意のもと採用をしています。

生活賃金の支援

各国の労働法令を遵守のうえ労務管理を行っています。賃金においても、各国における最低賃金の規定を遵守するとともに、各国の賃金水準や労働条件を踏まえながら生活賃金の確保に配慮した賃金水準となるよう、採用時や賃金改定の機会を通じて確認・見直しを行い、従業員の生活賃金を一定水準以上に保つことに努めています。